終活とは?
昨今は、終活という言葉をよく耳にします。ただ、具体的に何をすれば良いのかと聞かれると戸惑う方も少なくないかと思います。そこで、私が考える終活をいくつかご紹介させていただきます。
1.自分の財産の確認
預金や有価証券、不動産、自動車など、今現在自分の名義になっているものは相続財産となります。この中で気を付けておきたいのが、家や建物などの不動産の名義です。特に親などから相続して取得した場合は、相続登記をしているか、また、相続登記をしていても、登記上の住所が現住所になっているかを登記簿謄本を取って確認しましょう。
2.遺言書の作成
遺言書には、大きく分けて自分で書く自筆証書遺言と公証役場で作る公正証書遺言があります。お手軽なのは自分で書く自筆証書遺言ですが、法律の決まり通りに作らないと、せっかく書いても一部が無効になってしまったりしますので、専門家に相談しながら作るのが無難です。あとは、遺族の方が遺言書を発見してもそのまま開けることはできず、家庭裁判所の「検認」という手続きをしなければならないのもやっかいなところです。
次に公正証書遺言ですが、こちらは多少費用がかかる上に、証人が2名必要になります。証人になれない人もいますので、そこも注意が必要なところです。ただ信頼性は抜群です。公証人というプロが、話を聞いたうえで作成しますので、間違いはまずありません。様々な手続きにそのまま使えるのも利点です。平日の昼間に時間が取れない方は、専門家と内容を打ち合わせて、その専門家と公証人でさらに内容を打ち合わせて遺言書案を作成することも可能です。遺言書を作るご本人は、最終的な読み聞かせの時だけ時間を作れば良いので、忙しい方にはこの方法がおすすめです。
遺言書は、必ず作らなければならない訳ではありませんが、相続は意外ともめごとが多いということを、仕事柄感じています。すべてのもめごとが解決するとは思いませんが、解決のきっかけくらいにはなるんじゃないかと信じています。ぜひご検討ください。
3.葬儀に関しての家族との話し合い
縁起でもないと思われる方も多いかもしれませんが、私の経験上葬儀に関しての事はある程度決めておいた方が良いと思います。と言いますのは、私が、父や知人の葬儀を取り仕切った時に、かなり苦労したからです。とにかく何をして良いかがわからなかったのです。結果、葬儀屋さんにすべてまかせる事になり、金額や規模も言われるがままという感じでした。家族の為にも、あらかじめ予算や規模の概要だけでも決めておくと良いと思います。葬儀社が開催する事前相談会などを利用するのもおすすめします。
以上が、私が今現在考えている終活です。参考にしていただければと思います。